自由律俳句結社 青穂

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私の感銘句 2017.10.16 更新

 

 田中 昭雄 

感銘の1句 

     こんな茶封筒で別れの手紙か        平山 礼子       

 花鳥諷詠や、わび、さびとは異なり、インパクトのある現代感覚に満ちた心に残る作品です。5号誌には、感情を揺さぶる印象的な句が目立ち、“会者定離”など、四字熟語を入れた句もありました。太宰は、サヨナラだけが人生だ”といったようですが、うしろ髪をひかれる想いは、感情のひだを深めます。異性間のやりとりや切り札は、各人各様の作法と感覚で、物語りの泉やエンディングになるものと思います。

 

感銘十句選

目に見えないものを四つに畳んでおく         黒崎 渓水

冬の嵐にまとわせて濡れ髪に女が棲む           高木 架京

危うい絆が付箋つけられて戻ってきた         久光 良一

真赤な木赤い海                   高橋 恒良

会者定離の理とか顧みずに行くこの道         中村 友乙

敬語の男と二杯目のお湯割り             小山 貴子

その人の世界に目覚めて首を抱く           吉多 紀彦 

なげきひとしきりかさねるゆびしろき         三好 利幸

少女が女になった日の濡れた睫            埋田 貞子

ささくれピッと潔くお正月              小山 幸子



私は人々にかういふ。

君等が心の土に真実の種をおろせ。 

君等が生活の上に生命の木を生ひ立たせよ。

大地の力を生きることの力とせよ。

太陽の光を生きることの光とせよ。

然らば、君等が生命の木はやがて多くの花をつけ多くの実を結ぶであらう。

(井泉水著『生命の木』「芸術より芸術以上へ」)