自由律俳句結社 青穂

 会則  青穂紹介  青穂目次  第一回尾崎放哉賞  連絡先

私の感銘句 2017.11.23 更新

 

   小山 幸子

感銘の1

      病人がくしゃみする一回と半分   きむら けんじ 

 くしゃみは一回だけではなく二回、三回と続けて出ます。しかし、病人にとってくしゃみは負担がかかることです。健常時ならなんなくできる二回目を半分に抑えてするしかなかった。そこには重いっきりできないつらさ。半分のくしゃみをするために腰を曲げながら、お腹を押さえて口を小さく我慢している様子が哀れです。しかし、半分という表現におかしさも感じます。

 

感銘十句選

鍬を担いで背中あたたかし                  北田 傀子

私を切り刻んで秒針の夜が更ける             高木 架京

誰もいない河であそぶたくさんの月            谷田 越子

大根の輪切り厚くして想いを鎮める            平山 礼子

土を踏むための靴を履く(退院)             吉多 紀彦

雪舞いひとひらずつに句点打つ              秋生 ゆき

たそがれを自転車屋までひっぱって行く          小山 貴子

どんなに膨らましてもシャボン玉             荻島 架人

茶わんが重たい                     伊籐 人美

一本の線まっすぐひいて春よこい             平岡 久美子

 



私は人々にかういふ。

君等が心の土に真実の種をおろせ。 

君等が生活の上に生命の木を生ひ立たせよ。

大地の力を生きることの力とせよ。

太陽の光を生きることの光とせよ。

然らば、君等が生命の木はやがて多くの花をつけ多くの実を結ぶであらう。

(井泉水著『生命の木』「芸術より芸術以上へ」)