自由律俳句結社 青穂

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私の感銘句 2018.7.20更新

 いまきいれ 尚夫 選

感銘の1

   大空に淋しさはないモジリアニの女の目   佐瀬 広隆

 モジリアニの伝説的映画「モンパルナスの灯」(一九五八年)を想い出した。事実とかけ離れた部分も多々あっただろうが、若者だった小生は胸躍る思いで鑑賞したことだった。モジリアニ描く女性には多くの画家の描く可愛い瞳が描かれていない。それだけに鑑賞する者への問いかけも複雑な感じがする。「大空に淋しさはない」との確信に満ちた作者の鑑賞眼はたしかに何かしっかりしたものを捉えているのだろう。

 

感銘十句選

   まだつづく自分探し菜花の汁             那須田康之

   夜の闇が嘘になる雪あかりマジック          ゆきいちご

   ひょいとまたいだ水たまりの空            奥野  章

   いつか必ず「ひとり」の答が出る           田畑  剛

   投げつけた言葉の余韻蒼くたなびく          秋生 ゆき

   春の旅おもう茜雲の自動ドアあける          幾代 良枝

   台湾海峡の死に損ねの足がふらつく          北田 傀子

   地の果てを見ても見ても荒海             小山 貴子

   雨音の溜まる浮かれ横丁               松岡月虹舎

   春愁ぐるり日本列島 原発53基へばりつく       𠮷田 數江

  



私は人々にかういふ。

君等が心の土に真実の種をおろせ。 

君等が生活の上に生命の木を生ひ立たせよ。

大地の力を生きることの力とせよ。

太陽の光を生きることの光とせよ。

然らば、君等が生命の木はやがて多くの花をつけ多くの実を結ぶであらう。

(井泉水著『生命の木』「芸術より芸術以上へ」)