自由律俳句結社 青穂

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私の感銘句 2017.7.22 更新

 

大軒 妙子

感銘の1

    玄関は先に入っておかえり        吉多 紀彦

 手術から家に戻られるまでの想いが五句にこめられ、どの句も心に浸みました。その都度の想いの核となるものが適確に表現されています。「先に入っておかえり」奥様と拝察します。たった十二字が景と共に互いを思い遣る気持ちとお二人の人柄までも伝える。その膨らみの大きさに惹かれます。退院時の靴の感触私も忘れられません。お大事に。

 

感銘十句選

目に見えないものを四つに畳んでおく          黒崎 渓水

ペン先に君が来そうな夜の雨              高木 架京

大根の輪切り厚くして思いを鎮める           平山 礼子

師走のリズムに躓いて独り               泉澤 英子

生きて悲しきことも水仙の花にゆきふる         幾代 良枝

敬語の男と二杯目のお湯割り              小山 貴子

誰ひとり幸せにできないで釘打っている         きむらけんじ

少女が女になった日の濡れた睫             埋田 貞子

ささくれピッと潔くお正月               小山 幸子

五年ぶり医者で会ってどうしている           那須田康之

 

   



私は人々にかういふ。

君等が心の土に真実の種をおろせ。 

君等が生活の上に生命の木を生ひ立たせよ。

大地の力を生きることの力とせよ。

太陽の光を生きることの光とせよ。

然らば、君等が生命の木はやがて多くの花をつけ多くの実を結ぶであらう。

(井泉水著『生命の木』「芸術より芸術以上へ」)