自由律俳句結社 青穂

 会則  青穂紹介  青穂目次  第一回尾崎放哉賞  連絡先

私の感銘句 2017.2.7 更新

大軒 妙子

感銘の1

    雪の夜みえない人がしんしんと来る           高木 架京

 師の架光さんを悼む句と拝察しました。師との別れは、身内や友とはまた違った悲しみではないでしょうか。心の支柱が崩れていくような深いところの喪失感。雪の夜ともなればなおの事。「みえない人がしんしんと来る」心に残る言葉です。このように架京さんの句は詩情豊かな表現の中に強い意志が感じられ、読み返したくなります。

 

感銘十句選

似た者同志で生きている春のこぼれ陽         井上 泰好

ひらひらとひとひらの花ひとりぽっち         高橋 恒良

そそくさと影をたたみ陽が帰る細い道         谷田 越子

少し遅れていいですか形見の腕時計          ゆきいちご

風の先端を模索する病葉             いまきいれ尚夫

さびしさ()んでつららが太ってゆく        平山 礼子

生きる事死ぬ事混ぜ込んで春が来た          高鳥 城山

煙出して人は燃える春の空             きむらけんじ

もっともっとのブランコを押す            そねだ ゆ

薔薇と書けた日鬱は書かない             久次 縮酔



私は人々にかういふ。

君等が心の土に真実の種をおろせ。 

君等が生活の上に生命の木を生ひ立たせよ。

大地の力を生きることの力とせよ。

太陽の光を生きることの光とせよ。

然らば、君等が生命の木はやがて多くの花をつけ多くの実を結ぶであらう。

(井泉水著『生命の木』「芸術より芸術以上へ」)