自由律俳句結社 青穂

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私の感銘句 2018.5.1更新

    田中 昭雄 

感銘の1句 

     地の果てを見ても見ても荒海       小山 貴子       

 若い時に見た仏映画「地の果て」を思い出してしまいました。北アフリカの植民地の戦場に向かう兵士の虚無的な苦悩を描いたものでした。この句の場合、意味合いは異なりますが、強いインパクトがあります。小山先生は、「尾崎放哉」の研究に一生を捧げられ、また、先般、他の誰も著し得ない「層雲百年に関する史的研究」を出版されました。果てまで歩き続け、荒海に立ち向かわれる情熱と意志力に改めて敬意を表します。

感銘十句選

弾痕の静けさ                    小澤  温

仕舞ったこころがどこかで暴れていた         谷田 越子

裸女は右に抱く一人寝は左向き            あ   ん

ひょいとまたいだ水たまりの空            奥野  章

大空に淋しさはないモジリアニの女の目        佐瀬 広隆

夕暮れの染み込んだ鉄橋を渡る            秋生 ゆき

煙出して人は燃える春の空             きむらけんじ 

春愁ぐるり日本列島 原発53基へばりつく       𠮷田 數江

台湾海峡の死に損ねの足がふらつく          北田 傀子


雨音の溜まる浮かれ横丁               松岡月虹舎 

 



私は人々にかういふ。

君等が心の土に真実の種をおろせ。 

君等が生活の上に生命の木を生ひ立たせよ。

大地の力を生きることの力とせよ。

太陽の光を生きることの光とせよ。

然らば、君等が生命の木はやがて多くの花をつけ多くの実を結ぶであらう。

(井泉水著『生命の木』「芸術より芸術以上へ」)