自由律俳句結社 青穂

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私の感銘句 2017.6.12 更新

 

    黒崎 溪水 

感銘の1

    誰もいない河であそぶたくさんの月           谷田 越子

 絵画だ。しかも定型による写生では出せない余韻、奥行き、詩情。河のさざ波にきらめく幻想的な光。一方で「あそぶ」「たくさん」のひらがな使用で、決して冷たくはない楽しげな妖艶性も付加されている。よいモチーフを選び、それをいかに効果的に仕上げるかということ・・・。自由律を目指す者の腕が試されるポイントだと思う。

 

感銘十句選

   麦の穂同じ風に吹かれている             折口 朋子

   私を切り刻んで秒針の夜が更ける           高木 架京

   笑って握手して別れて忘れる             久光 良一

   どこまでも新年について行きます           高橋 恒良

   おい経済そろそろ休んで飲みに行こう         あ   ん

   満月の裏ならきっと逢えますね            増田 天志

   右手坂のぼりつめると青空です            小山 貴子

   年変わる私は私で変わりなく             弓削 酔魚

   不幸と書くためにある不という字           久次 縮酔

   冬のまなざしで射る                 平山 礼子



私は人々にかういふ。

君等が心の土に真実の種をおろせ。 

君等が生活の上に生命の木を生ひ立たせよ。

大地の力を生きることの力とせよ。

太陽の光を生きることの光とせよ。

然らば、君等が生命の木はやがて多くの花をつけ多くの実を結ぶであらう。

(井泉水著『生命の木』「芸術より芸術以上へ」)