自由律俳句結社 青穂

    会則 青穂紹介 第八回尾崎放哉賞 連絡先

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◆青穂の窓◆ 2025.4.16更新 青穂55号より抜粋

 

 平山 礼子

 

白髪ばかり散らばる床屋         辻本喜代志

 鋏を入れられる度に床に散らばってゆく白髪を、いと

もアッサリ詠んでいるが、万感を込めてある感じがする。

 

ポトンと投函・音も送る          前田和子

 郵便ポストの底に封書が着地した独特な音がしてくる。

 「音も送る」には、相手への想いも込めてあるのでは。

作者は以前「層雲自由律」に属しておられたとのこと。

「月へ所在を灯す」の句にも惹かれた。

 

さっさと服を着たまえ 昼月         楽遊原

「うそをついたやうな昼の月がある」という放哉の句が

あるが、昼月には、夜の月には無い、惚けた感じと、嘘

ぽさと、節度が無い感じがあって、それを楽遊原さんら

しさで滑稽に詠んでいる。

 

マイルスをかけるとジャズ喫茶になる   青井こおり

 マイルスのTPが聴こえてきそうだ。何の変哲も無い

部屋が瞬時にジャズ喫茶になるのは、マイルスだからか。

 

髪を切る 美容室の窓が暮れようとする   早舩煙雨

 放哉の「海がまっ青な昼の床屋にはいる」を思い起こ

させる。煙雨さんの意外な一面が覗けた気がした。

 

ねがいごとの風鈴夕空に吊るす       薄井啓司

 何気ない日常を詠む啓司さんが伝わってくる。「夕空

に吊るす」の措辞が佳い。御身体をお厭いください。